今日は京都民医連学術運動交流集会。
記念講演は、都留文化大学後藤道夫教授の「貧困・格差の拡大と医療」。興味深いところを紹介すると、
相対的貧困率の落とし穴は、平均年収が下がっているので年収の中央値も下がり、収入が減っても比率が低く出てしまうこと。
貧困拡大の背景は、失業・雇用保険給付なしの増大、フルタイム・自立生活型非正規増大、低処遇男性の増大、若年雇用の底抜け、半失業の蔓延。どれも納得できる。
注意すべきは、十分な失業保障は、半失業を失業と完全就業に分離すること。この失業率上昇は容認すべきということ。欧州の方が日本より失業率が高いが、十分な失業補償がなされているので、日本よりずっとマシなのだろう。
これまでは大企業を元気にさせれば何とかなったが、90年代後半からそれが破綻した=日本型雇用の破綻。労働市場を作り直す、生活保障を作り上げるしかない。
社会保障需要が増大している。それは、収入を増加させることが必要、中山間地で住めるようにすることが必要、高齢化・女性労働率は上昇している、社会的弱者の処遇向上が必要、個別的ケアの必要性が増大している、ことなどで分かる。
医療、保育、教育は現物給付。介護保険、障害者自立支援法は現金補助方式。今保育は介護保険型へ変えられようとしている。介護保険で埋められた外堀が、保育でさらに埋められる。医療だけ特別がありうるのか? 保育への連帯が必要だろう。
講演を通じて感じたことは総論の大切さ。我々の立ち位置を確認できる。
一方で、今世の中を席巻している閉塞感を考えると、求められるのは、格差縮小、財源確保、経済成長、グローバリゼーション対策。
さらにもう一方で、必要性から社会保障ができてきたのも事実。裏付けになる財源は何とかひねり出してきたのがこれまでの歴史。あれこれ考えすぎず、必要性を発信し続けることも大切。
その他、「現代社会における困難事例へどう向き合うか」、「医療安全に関わる取り組み」、「医療倫理の課題」、「認知症との関わり」、「糖尿病Up-to-date」、「アスベスト被害の現況と課題」、「高齢社会にむけて、京都民医連の挑戦」などのセッション 、一般演題などなど。学術から運動まで、あらためてたいした組織だと思う。ちょっと自画自賛(笑)。









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