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2010年2月 8日

医療

「健康格差社会」を生き抜く

健康格差って何? こう思われる方も多いと思います。

構造改革路線により、格差の拡大、貧困の増加が問題になっています。「格差があって何が悪い」と言ったのが、小泉元首相です。


格差については、いろいろな考え方はあるでしょうが、タイトルの「健康格差社会を生き抜く(朝日新書)」は、所得格差が「健康格差」「いのちの格差」になっている事実を示し、そのことが許されることなのかを問うています。

 

著者の近藤克則医師は、私が東大でリハビリテーションを学んでいるときに一緒に勉強した医師です。今は日本福祉大学の教授になり、臨床医としても仕事をしながら、社会疫学の分野で日本のトップクラスの研究をしている、この分野では知らない人のいない研究者でもあります。氏は「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか(医学書院)」、「検証『健康格差社会』ー介護予防に向けた社会疫学的大規模調査(医学書院)」などの学術書を書いていますが、この本は一般向けに、さらに新知見もまじえて書かれています。

 

ついでながら、「脳卒中リハビリテーション第2版 早期リハからケアマネジメントまで(医歯薬出版)」は、氏と一緒に私たち民医連の医師が編集した本で、今もよく売れています。私も編者の一人です。

 

「健康格差」についてインターネットで検索すると、山ほど情報が出てきます。WHOは1998年に「健康の社会的決定要因(Solid Facts)」という報告書を出し、2003年には第2版が出されています。例えば、「社会階層が低いほど(所得がすくないほど)、寿命が短く、病気は多い」


日本ではあまり言われていないのですが、ヨーロッパではこの1998年頃から、健康格差削減の目標を掲げ、健康政策、医療政策にとどまらず、労働政策、教育政策、公共交通のあり方、税制、所得保障などさまざまな評価や政策検討がなされています。


この本には、格差の大きな社会ほど絆(きずな)=「ご近所の底力」が損なわれることなども書かれています。つまり構造改革で格差を広げたことが、ご近所の底力を低下させたわけです。現知事は地域力や絆を強調されますが、構造改革で絆をつぶしながら、一方で絆を強調するのは「マッチポンプ」だと思うのです。


是非みなさんに読んでいただきたい本です。消費税込みで819円です。

これが、森乃石松さんの「期待すること」に対するご返事になるかもしれません。

2010年2月 8日

院長日記

京都民医連第二中央病院

2010年2月 6日

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2010年2月 4日

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2010年2月 4日

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2010年2月 4日

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2010年2月 3日

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節分宣伝

2010年2月 3日

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おててのこたつ

おててのこたつ.jpg

2010年2月 2日

院長日記

若者たち

今日もいろいろなところへ行って懇談をしてきました。

最も印象に残ったのは伏見の若者たちとの懇談でした。

 

--知事になったらどんな雇用政策をするのですか?--

住宅改修助成制度など身近な仕事おこしをします。

公契約条例を定めて、仕事の質を保ちつつ、最低賃金1,000円あるいはその熟練度に応じた報酬を保障し、デフレスパイラルを止めます。


--最低賃金1,000円にしたら、会社が困りませんか?--

そもそも設計労務単価最低制限価格では時給1,000円くらいは保障されています。設計労務単価が年々下がっていることは問題ですが、それを入札業者が下請け、孫請け、三次請けにまわすごとに、賃金が下がるわけです。この京都府の設計労務単価の説明に「本単価は公共工事の工事費の積算に用いるためのものであり、下請契約等における労務単価を拘束するものでない。」とただし書きをすることじたいが問題です。ピンハネをストップさせることが大切です。

 

--最低賃金1,000円は是非してほしい。自分は時給800円で働いていたけれど、休みが続くと月9万円くらいにしかならない。それで生活保護をもらったが12万円あった。これでは労働意欲がなくなる。--

全くその通りです。先進国では、「福祉から労働へ」が大きな流れです。いろいろな意見はありますが、社会全体でみれば、働くことができれば本人もやりがいを感じることができるし、福祉の支出も減るわけです。

 

--大学生で奨学金をもらっているが、就職できなくて返せない人が増えている。返せないときはブラックリストに載せられてもいいという誓約書を書かされる。・・・--

私の学生時代は国公立であれば学費は年間3万6千円でした。その1年前までは1万2千円でした。今は53万円です。あまりにも学費が高すぎます。私は医療費や大学を卒業するまでの学費は無料が基本だと考えます。

確かに、ブラックリストの件は書かれていますね。ひどい話です。


--介護労働を10年間していますが、定期昇給がありません。昨年国の処遇改善策が行われましたが、賃金に反映されていません。--

私の法人では、持ち出しもして反映させました。 きっちり賃金に反映されるように指導することが大切です。

 

--労災なのに、会社が労災保険に入っていないから労災扱いできないと言われるが、どうできるのでしょうか?--

出席されていた弁護士さんから、「事業主が労災保険に入っていなくても、労働者は労災申請できます」とコメントがありました。恥ずかしながら私も知りませんでした。

 

大要こんな感じで、その他いろいろと交流しましたが、最後の質問は私も勉強になりました。

 

それにしても、今の若者を取り巻く環境はあまりにひどい。「成人の日」に続いてあらためて言いたいと思います。

 

頑張れ若者。未来は君たちのもの。京都の、日本の将来は君たちにかかっています。私たちの世代の役割は、少しでも君たちの負担を軽減し、将来に希望が持てるようにしてバトンタッチすることだと思っています。

 

沖縄の名護市長選挙に続いて、今度は京都を変えよう。

京都を変えて、日本の政治も本格的に将来に希望の持てるものにしよう。

2010年1月31日

皆さんのコメント

産みたくても産めない

私の「山本また兵さんへ」の書き込みに、コメントが寄せられました。

「人口爆発で地球が持たなくなって来つつある今、少子化・人口減少はむしろ日本が自信を持って世界に誇るべき事では無いのですか?」というものです。

 

人口問題はいろいろな考え方があるようです。私が重視したいのは、産みたくても産めない環境があるという事実です。そのことは117日付け「門クリニック」でも取り上げましたが、115日の京都新聞社説にも書かれています。


また私は、人口学について客観的に述べている「人口学への招待(中公新書)」を読んでみました。

ここでは、「理想子ども数(可能ならほしい子ども数)」と「予定子ども数(何人産むつもりか)」を比較すると後者の方が少なく、「子育てや教育に金がかかる」回答が増えていることから、出生率低下の原因として受験戦争や経済的負担の問題を指摘しています。

 

人口が減ることを是とするか非とするかの前に、産みたくても産めない現実を解決することが大切だと思います。

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