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2010年5月27日

院長日記

所得税の累進課税強化

今日の朝日新聞「私の視点」に、立命館大大学院の立岩真也教授が、「どんな社会目指すか議論を」というタイトルで書いておられます。

「政府と政府税制調査会は、所得税・相続税を見直し、収入・資産の多い人から税をより多く得る方向(累進制の強化)をはっきりさせてきている。
・・・
無駄を削ろう、だが限界がある、では結局消費税の引き上げか。
・・・
税の大きな意義は、市場で多くを得た人から得られなかった人に、また、得る必要のある人に渡すことにある。
・・・
むしろ格差が大きすぎない方が多くの人は自分の仕事にまじめに取り組むはずだ。
・・・
政権の選択とは、基本的にはどんな社会にするかの選択である。公平・平等の方向に行くのか、そうでないか。対立軸をはっきりさせた方がわかりやすい。
・・・」

中抜きで引用しましたが、論旨は分かっていただけると思います。
「負担=消費税増税」という報道があたりまえのようになされていますが、累進制強化、法人税強化、そして社会保険料について言えば企業負担の強化など、これからの社会を支えるための財源の選択は多様です。

「健康格差社会を生き抜く」でも書きましたが、所得格差が健康格差、いのちの格差になっています。私は、格差を少なくするために、立岩氏の「視点」を含め、消費税増税に固執しない論議を活発に行うことが求められていると思います。

2010年5月26日

医療

在宅専門クリニック

と言っても、ピンとこない方がおられると思いますが、京都でも少しずつ増えてきています。外来はほとんど行わず、在宅医療(訪問診療や往診)を中心に行っている診療所です。

鹿児島で行われた日本リハビリテーション医学会に参加した時に、面白い取り組みをしておられる「ナカノ在宅医療クリニック」の見学をしてきました。

中野医師は10年間で628名中210名を在宅で看取り、末期癌については146名中123名を看取っておられます(最近は末期癌は100%看取り)。「24時間対応ができない在宅医療や訪問看護ステーションは存在意義がない」という考えを持ち実践をしておられますが、訪問看護ステーションとの連携、ICTの活用とコメディカルスタッフとの共同で、楽にできていると言われます。

「キュアからケアへ」「今後は急性期病院の集約化と在宅医療の普及で医療は再生できる」と主張しておられる方でもあります。

私は、「病院医療は急性期病院だけでは成り立たず、回復期リハビリテーション病棟をはじめとする急性期後の入院医療はある」という立場ですが、在宅医療が今後の医療のあり方を変えるという点では、同じ考えであることを実感しました。一見ゆったりとした診療を行いながら、頻繁にかかる電話に対応し、ICTを利用して合理的に処理する姿は、大いに参考になりました。

中野氏が主催するメーリングリスト「在宅ケアネット鹿児島」は、医師、コメディカルスタッフだけでなく、研究者や一般市民の方も入っており、在宅医療だけでなく政治のあり方を含めて極めて刺激的な議論が交わされます。

いろいろな立場の方がおられますので、うなずけない意見もありますが、論点が多岐にわたり問題意識は広がります。関心のある方は参加されてはいかがでしょうか。
2010年5月23日

院長日記

リハビリテーション医学会と厚労省

2010年5月18日

医療

積貞棟(せきていとう)と差額ベッド代

2010年5月16日

院長日記

鯖街道マウンテンマラソン

10.鯖街道マラニック.jpg

今日は、午前中は建築関係者の健診。喫煙者が多いものの、以前と比べると禁煙者が増えていました。「タバコ代が上がるから」「吸いにくい雰囲気ができて・・・」。一緒に健診を受ける妻たちは喜んでいました。理由は何であれ、喫煙率が下がるのはいいことです。

 

午後は、然縁(よんよん)を鑑賞。


その後、5:00p.m.過ぎから走りに行きました。鴨川の出町柳の近く、今出川橋を通りかかったところ、「○○さんゴールです」。マイクを通してのアナウンスが聞こえます。よく見ると、鯖街道マウンテンマラソン80km)のゴール風景でした。

以前は出町商店街がゴールでしたが、数年前から鴨川沿いに変わっていたのです。

 

鴨川沿いへ降りて行って見ていると、「門さんですよね」と、声をかけられました。2001年にたまたま一緒に走った方でした。800m級の山を3回通るアップダウンの激しいコースを6時間代で走り抜けられた1位の方も交えて祈念写真を撮りました。

 

「この大会はスピードを競うのではありません。後ろを振りかえるととてもきれいな光景を見ることができます。360度まわりを見ながら走ってほしいのです」大会の中心を担っている人の話です。私も9年前に見た根来峠からの絶景を思い出しました。

 

話をしながら、今年の丹後100kmウルトラマラソン、来年の鯖街道マウンテンマラソンに参加すると話してしまいました。

そのためには、本格的に練習をしないと。


2010年5月16日

院長日記

然縁(よんよん)

今日は、金一志(キムイルチ)韓国伝統芸術院15周年記念公演の「然縁」を見てきました。京都府立文化芸術会館の座席が一杯で、通路に椅子を用意してもらって見ました。


第一部は韓国伝統舞踊でした。私は初めてでしたが、教坊サルプリ舞(キョバンサルプリ)、僧舞(スンム)、長鼓舞(チャンゴチュム)、伽や琴散調(カヤグムサンジョウ)、閑良舞(ハンリャンム)、扇の舞(プチェチュム)と聞いて、分かる人はどれくらいいるでしょうか?

 

下記日本大学芸術学部のサイトで少しイメージがわくと思います。

日本舞踊と比べると回転が多いと感じましたが、日本舞踊もほとんど見たことがないので、「いいかげんなことを言うな!」と言われそうですね。

http://www.orc-nana.jp/activities/korea/minzoku.html


第二部は「神話」というタイトルで、これが「然縁」なのでしょう。「然縁」は金一志さんの造語です。「混沌とした自然と社会の流れの中にあって、必然とも思える縁で結ばれ育まれてきた生命や、人と人との出会い」という意味のようで、この15年間の京都における芸術院の活動と金一志さんの人生を重ね合わせて創られた舞台です。

 

第二部で、韓国で有名な伊東柱(ユンドンジュ)の序詩という詩が朗読されましたが、この詩人は、同志社大学で学んでいた1943年にハングル(韓国語)で詩の創作を続けたことを理由に治安維持法違反の疑いで逮捕され、1945年に27歳の若さで獄死しています。この15周年記念公演は伊東柱へのオマージュだそうです。


第二部の後半は、京都に拠点を置く和太鼓集団「祭衆(まつりしゅう)」との共演でした。


韓国舞踊と和太鼓、これがなかなか合うのです。自然と会場から手拍子が出て、一体感あふれる共演となりました。芸術とは縁遠い私の生活ですが、ちょっと気持ちが豊かになった時間でした。

 

今年は日韓併合から100年。NHKスペシャルで9:00p.m.から「第2回 三・一独立運動と"親日派"」を見ました。


今年は歴史の事実に向かい合い、朝鮮半島との「然縁」を確かめる1年にしたいものだと思いました。

2010年5月 9日

院長日記

障害者自立支援法違憲訴訟勝利集会へ行ってきました

5月8日に京都テルサで行われた障害者自立支援法違憲訴訟勝利集会へ行ってきました。

障害者自立支援訴訟の勝利をめざす京都の会」と「きょうされん京都支部」が主催で行われ、おそらく700~800人くらいが参加していたと思います。その参加者の規模にビックリしました。


この場で「障害者自立支援訴訟の勝利をめざす京都の会」は「障害者自立支援訴訟の基本合意の完全実現をめざす京都の会」に変わりました。

 

あらためて分かったのは、当事者の運動の力が障害者自立支援訴訟の勝利の決定的な力になったということです。そのバイタリティーあふれる活動は障害者自立支援訴訟の勝利をめざす会 のホームページを見るとよく分かります。


原告団・弁護団と国(厚生労働省)との「基本合意文書」(2010.1.7.)には、「速やかに応益負担(定率負担)」を廃止」「障害者自立支援法を廃止し新たな総合的な福祉法制を実施」「障害福祉施策の充実は、憲法等に基づく障害者の基本的人権の行使を支援するもの」「応益負担(定率負担)の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心からの反省の意を表明するとともに、・・・」とあります。


画期的な内容ではありますが、ここで疑問なのは、「基本合意文書」で徹底的に否定された応益負担(定率負担)が、なぜ医療保険や介護保険では当たり前に行われているのかということです(医療保険は3割負担、介護保険は1割負担と低率負担)。日本の社会保障は、まだまだ「基本的人権の行使」という段階ではなく、障害者福祉分野だけが突出した状況です。

 

京都民医連はこの運動に物心両面で支援してきましたので、参加した私が副会長として来賓あいさつをしました。障害者自立支援法違憲訴訟勝利と「会」の発展のお祝いとともに、日本の社会保障全体が「基本的人権」としてしっかり位置づけられるようともに頑張りましょう、と訴えました。

 

会場で発売されていた「どうつくる? 障害者総合福祉法--権利保障制度確立への提言--」(かもがわ出版)を買い、後で読んでみて全体像がよく分かりました。


共著であり著者により問題意識は異なります。しかし障害者福祉分野だけが、他の分野に比して突出した状況であることは確認できました。

「社会福祉基礎構造改革」の名のもとに介護保険制度が導入され、そこでは現金給付、応益負担の原則が行われました。これを障害者分野で導入したのが障害者自立支援法でした。さらに保育制度改革では、市町村に保育の実施義務がある現在の公的保育制度から新保育制度案への転換が決められています。これらは「福祉サービスの商品化」「公的責任の後退」をもたらします。


恥ずかしながら、私は保育と「社会福祉基礎構造改革」との関係は考えたことがありませんでした。大いに関連しており、人を対象とする仕事はすべてつながっていると、実感しました。関係者必読の本だと思います。

 

ちなみに、障がい者制度改革推進会議議長代理の藤井克徳氏の記念講演「私たちが今、新しい障害福祉の地平を切り開く」(内容はすばらしいものでした)で、キーワードとして紹介されたものに下記があります。

大いに学習をして、「権利としての社会保障」が実現できるように頑張りたいと思います。


障害者権利条約

2006年12月に障害者の人権保障に関する初めての国際条約である「障害のある人の権利に関する条約」(障害者権利条約)が国連の会議で採択されました。

 

障がい者制度改革推進本部

障害者権利条約の締結に必要な国内法の整備を始めとする我が国の障害者制度の集中的な改革を行うため、内閣に設置することとしたもの

 

基本合意文書

 

地域主権戦略会議

私は「地域のことは地域に住む住民が決める」ことには同意しますが、自治体間格差は容認できません。

2010年5月 7日

院長日記

ブログ再開

ご無沙汰しています。

京都府知事選挙が終わって4週間近くになります。復帰のための 「リハビリ期間」も終わり、もうすっかり医師の生活に戻りました。

 

今でもいろいろな方から声をかけていただき本当にありがたいことだと思っています。

この間冷静に考えてみましたが、あらためてこのブログを続けようと思います。それは、京都府政をはじめ世の中のありようをきっちり監視していくことが、この間ご支援いただいたみなさんに対する私の責任だと思うからです。

 

とはいえ、仕事をしながらですので、頻度は以前よりはずっと減るだろうと思います。そのあたりは大目に見ていただければと思います。双方向のやり取りは歓迎ですが、おてやわらかにお願いします。

2010年4月12日

院長日記

最後のブログ書き込み --出馬に悔いなし、運動の力で歴史は進むー

2010年4月12日

院長日記

選挙速報直後の状況

411日の知事選挙は、52万票対30万票の差で敗れました。私自身の力不足を痛感する結果でした。私に投票していただいた方々、昼夜を問わず支援していただいた方々へお礼とともにお詫びをします。

 

最初に昨日の、出口調査だけで現職の「当選確実」が出され、開かれた記者会見の様子を書きます。

 

--結果をどう受けとめますか?--

「まだ開票も始まっていないので何とも言いにくいのですが、出口調査から得られた事実として受けとめざるをえないのでしょう」

 

--敗因は何でしょうか?--

「私自身の力量不足が大前提です。」

「政権交代という歴史的な出来事はありましたが、その後の政治と金の問題、普天間基地を巡る迷走など、失望感があり、しらけた雰囲気があり、どうせ政治は変わらないというムードができてしまい、それを払拭しきれませんでした。それも力不足ということになりますが・・・。」

 

--山田知事が府民に受けとめられたと感じますか?--

「思いません。私は『お金があろうとなかろうとどこに住んでもいのちは平等』と『暮らしの再生』を主張してきました。私が立候補を表明してから、与謝の海病院の脳神経外科体制を第一日赤の力を借りて一定建てなおさざるを得なくなったことは、結果的に私が121日付けのマニフェストで『府立医大だけに頼るのでなく、オール京都で医療崩壊を建てなおすべき』と主張してきたことの証明となりました(どこに住んでもいのちは平等の実践)。」

 

「山田知事は選挙直前にマニフェストを発表し、私の主張に重ねるような内容をしてきました。私は『子どもの医療費は小学校卒業まで通院も無料にします。』と主張しましたが、山田知事のマニフェストでも『通院についても小学生を中心に対象を拡大します。』(P.10と書かざるを得なくなりました(お金があろうとなかろうといのちの平等の一部実践)。」


「私は『私立高校の授業料の全額免除制度を年収500万以下世帯へ拡充します。』と主張しましたが、山田知事のマニフェストでも『所得500万円程度までの家庭にも支援を拡大していきます。』(P.12と書かざるを得なくなりました(暮らしの再生の実践)。」


「山田知事は、これまでは『頑張る企業(=力のある企業)』を応援しますと言っていたのが(これは構造改革の考え方そのもの) 、今回のマニフェストでは『頑張れない事情がある方たちを支え、・・・』(P.13と表現を改めざるを得なくなりました(暮らしの再生の実践)。」


「結局、争点がぼかされたわけですが、これからどのように実践されるのかを注視していきたいと思います。」

 

--相手は実質相乗りでしたがどう思いますか?--

「相乗りをしなければ負ける(私が勝つ)ので、そうせざるを得ない事情があったのでしょう。しかし相乗りはいろいろな党に気を使い、どっちつかずで肝心なことを言えなくなってしまいます。京都府のホームページに8年間の記者会見がすべてアップされていますが、それを読むとよく分かります。この動向も注視していく必要があります。」


--選挙に出たことをどう受けとめていますか?--

「私個人としては、全く悔いはありません。ただ勝てなかったことは申し訳ないと思っています。」

 

ところで、昨日(4/11)のブログアクセスが、1,154件、2,554回とこれまでで最も多かったのは面白いですね。時間を確認すると、ほぼ投票時間まででした。ブログを見て、投票へ行かれたのでしょうか?

 

公示以降は投票が終了するまで、私はブログの更新ができないのですが、4月になってもアクセス数がむしろ増えてきているのも興味深いです。これからは、ツイッターを含めた電子メディアの時代でしょうか?

 

ネットつぶやき、どこまでOK?

京都府知事選 「想定外」選管困惑

 

最後に、ブログの更新ができないので、可能な限り「あなたの声」へ投稿していただいた個人へ返事をしたつもりですが、私の許容量の関係で、回答をパスしてしまった方々もたくさんありました。あらためてお詫びします。

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