5月8日に京都テルサで行われた障害者自立支援法違憲訴訟勝利集会へ行ってきました。
「障害者自立支援訴訟の勝利をめざす京都の会」と「きょうされん京都支部」が主催で行われ、おそらく700~800人くらいが参加していたと思います。その参加者の規模にビックリしました。
この場で「障害者自立支援訴訟の勝利をめざす京都の会」は「障害者自立支援訴訟の基本合意の完全実現をめざす京都の会」に変わりました。
あらためて分かったのは、当事者の運動の力が障害者自立支援訴訟の勝利の決定的な力になったということです。そのバイタリティーあふれる活動は「障害者自立支援訴訟の勝利をめざす会」 のホームページを見るとよく分かります。
原告団・弁護団と国(厚生労働省)との「基本合意文書」(2010.1.7.)には、「速やかに応益負担(定率負担)」を廃止」「障害者自立支援法を廃止し新たな総合的な福祉法制を実施」「障害福祉施策の充実は、憲法等に基づく障害者の基本的人権の行使を支援するもの」「応益負担(定率負担)の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心からの反省の意を表明するとともに、・・・」とあります。
画期的な内容ではありますが、ここで疑問なのは、「基本合意文書」で徹底的に否定された応益負担(定率負担)が、なぜ医療保険や介護保険では当たり前に行われているのかということです(医療保険は3割負担、介護保険は1割負担と低率負担)。日本の社会保障は、まだまだ「基本的人権の行使」という段階ではなく、障害者福祉分野だけが突出した状況です。
京都民医連はこの運動に物心両面で支援してきましたので、参加した私が副会長として来賓あいさつをしました。障害者自立支援法違憲訴訟勝利と「会」の発展のお祝いとともに、日本の社会保障全体が「基本的人権」としてしっかり位置づけられるようともに頑張りましょう、と訴えました。
会場で発売されていた「どうつくる? 障害者総合福祉法--権利保障制度確立への提言--」(かもがわ出版)を買い、後で読んでみて全体像がよく分かりました。
共著であり著者により問題意識は異なります。しかし障害者福祉分野だけが、他の分野に比して突出した状況であることは確認できました。
「社会福祉基礎構造改革」の名のもとに介護保険制度が導入され、そこでは現金給付、応益負担の原則が行われました。これを障害者分野で導入したのが障害者自立支援法でした。さらに保育制度改革では、市町村に保育の実施義務がある現在の公的保育制度から新保育制度案への転換が決められています。これらは「福祉サービスの商品化」「公的責任の後退」をもたらします。
恥ずかしながら、私は保育と「社会福祉基礎構造改革」との関係は考えたことがありませんでした。大いに関連しており、人を対象とする仕事はすべてつながっていると、実感しました。関係者必読の本だと思います。
ちなみに、障がい者制度改革推進会議議長代理の藤井克徳氏の記念講演「私たちが今、新しい障害福祉の地平を切り開く」(内容はすばらしいものでした)で、キーワードとして紹介されたものに下記があります。
大いに学習をして、「権利としての社会保障」が実現できるように頑張りたいと思います。
障害者権利条約
2006年12月に障害者の人権保障に関する初めての国際条約である「障害のある人の権利に関する条約」(障害者権利条約)が国連の会議で採択されました。
障がい者制度改革推進本部
障害者権利条約の締結に必要な国内法の整備を始めとする我が国の障害者制度の集中的な改革を行うため、内閣に設置することとしたもの
基本合意文書
地域主権戦略会議
私は「地域のことは地域に住む住民が決める」ことには同意しますが、自治体間格差は容認できません。